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オオクワガタの飼育の仕方


まず初めに親を持ちましょう。
一番簡単なのは、信用のおける専門店で買うことです。
次に、ホームページの余品販売や、オークションで購入する方法です。
しかし、この方法はお店に比べると安い面もありますが、
実際に見て買うことができないのが、欠点です。
最後に、山に行き自力で採集するという方法です。
これは、よほどの忍耐と根性、そして居る場所をいかにして見つけるかです。
採集方法は、簡単分けて3通りあります。
まず最初に、初夏から晩夏にかけて採る、樹液採集と灯火採集があります。
樹液採集は、できれば夜に山へ行きクヌギ・ナラ・柳の木に
出ている樹液を見て周る方法です。
この方法は、普通種(ヒラタクワガタ・コクワガタ・ノコギリクワガタ)は
山さへ知っていれば、そこそこ簡単に取れますが、オオクワガタはうんも重要です。
次に、灯火採集ですが、山付近の外灯周りを見てまわる方法と、
発電機を使った方法があります。
最後に、材割採集です。
この方法は、11月ごろから初春にかけ、立ち枯れ等幼虫が居そうな木を
ナタ・斧で削っていき幼虫を採集する方法です。

では、種親を手に入れたら次は、産卵をさせてみましょう。
まず、時期ですが温度管理ができない方は、
5月後半から7月前後にするのがベストだと思います。
手に入れたオオクワガタを交尾させましょう。
交尾方法は、自然交尾と人工交尾があります。
自然交尾は飼育ケース内に、♂と♀を一緒に入れておき
(経験上1週間も入れておけばまず大丈夫だと思います)
そのまま交尾さす方法です。
人工交尾は、小さなケースに入れ見ている前で交尾さす方法です。
人工交尾のほうが確実で♀殺し等がないのですが
オオクワガタの場合、なかなか見ている前ではしてくれません。

注:羽化後最低でも3ヶ月以上経過しているペア−でなければ、
  交尾・産卵は難しいでしょう。
産卵方法ですが、ホダ木(朽ちた木、ホームセンター等で売っています
飼育道具のページにホダ木の写真あります)
を30分〜40分ぐらい水につけ、一晩ほど陰干しをさせます。
幅30cmぐらいのケースに一番安いマット(クヌギホダマット)
を底から3〜4cm手で硬く押し詰めます。
その上に先ほどのホダ木横に倒して置き
その木の1/3ぐらいが隠れるまで底に入れたマットと同じものをかけます。
これで産卵前の準備は整いました。
では、用意した上記ケースに交尾後1週間ぐらい経過した♀を入れます。

注:♂も一緒に入れてもかまいませんが、産卵の邪魔をしたり、
  ♀殺しの危険性もありますので、別々にしておいたほうが無難だと思います。
では♀を入れたら、25℃前後の比較的涼しいところに置きましょう。
注:決して直射日光の当たるところには置かないでください。
  セットをしたら触らず静かに産卵するよう見守ってあげましょう。

10日もすれば産卵木をかじってくると思います。
こんな感じになればまず大丈夫と思います。
こうなれば産卵していると思ってまづ間違いないでしょう。
(たまにかじるだけで産まない時もありますが。木で遊んでいるのかはわかりません)
次に木をかじりだしてから、40〜50日ぐらい経過後いよいよ割り出しです。

*ちなみに私は気がとっても早いので40日も待ちきれず、いつも卵にて割り出して
 1個づつ50ccのプリンカップにて管理しています。

割り出し時の注意は木を削る時に、勢いがよすぎ、幼虫(卵)も一緒に
傷をつけたり潰してしまうことです。
木の割り方ですが小刀かマイナスドライバーにて木の周りのほうから
徐々に削っていきましょう。
幼虫が出てきた場合あわてずに小型スプーンですくいます。
幼虫の頭を見て色がオレンジ色をしていたら、まず餌(木)を食べていると思って
間違いないでしょう。
卵が出てきた場合は、産卵木を削った粉や微粒子のマット
(飼育道具のページにマットの写真あります)にて管理しましょう。

ではこれからが、大きい成虫を出すためには非常に重要になります。
幼虫管理は3つの方法があります。
まず1つめに、材飼育です。
 この方法は産卵木に使った木と同じように朽ちた木のなるべく太いものを
産卵の時と同じように加水してそこにドリル等で幼虫が入るぐらい穴を開け
そこに幼虫を1匹づつ入れ削りかすで蓋をします。
できましたら、成虫管理用マットにその木を埋めましょう。
2つ目に、マット飼育です。
 この方法は発酵マット
:カブトの幼虫等を飼育するときに使う
真っ黒に発酵したマットではなく、薄茶色のマットです。
なれないと成虫用か解りにくいです。袋に1次発酵と書いてあったような気がします。
(飼育道具のページにマットの写真あります)ちなみにカブト用は2次〜3次発酵です。

クワガタ用のマットが用意できましたら、握ってだんごになる程度水をたします。
この時に水を入れすぎてしまわないよう注意しましょう。握ったときに、
水が落ちてくるようでは、入れすぎです。
加水が終わりましたら、幼虫管理用ボトルに硬くつめていきます。
詰めるのは麺棒やかなづちの柄の部分で押し固めます。
幼虫管理用ボトルは、大きく分けて2種類あり
1つ目はPPボトルなどと言われ大半が半透明です。このボトルは
値段が安いかわりに、中のマットの温度が一定になりにくく、
また中の幼虫が半透明なためどのようにしているか見えません。
2つ目にガラス瓶があります。
ガラス瓶は値段が高いですが、透明なため中の様子がよくわかり、
蛹になっている等が見やすいです。
最後に、菌糸ビン飼育です。
これが菌糸ビンです。
この方法はここ7年ぐらい前ぐらいから主流になっている方法です。
おがくずにキノコの菌が植えつけてあって真っ白になっているのも特徴です。
この飼育方法が1番大きくなります。ここ最近は作っているメーカーも増え
ずいぶんリーズナブルな価格になりました。

ただ菌糸ビンは温度により劣化速度が速いので、
温度管理ができる人向けだと思います。(20℃〜26℃位)
この温度帯を保てれば70mmぐらいは楽に出るでしょう。
では、マット飼育・菌糸ビン飼育の容器の大きさです。
初令を入れる場合は800cc前後で十分だと思われます。
次に交換されるときは、メスと小さいオスは800〜1000ccぐらいに
大きいオスは1500ccぐらいの容器に入れてあげましょう。
どちらも交換サイクルは2〜3カ月です。

注:一概には言えませんが幼虫の食べる速度と菌糸(マット)の劣化によって変わります。
このようにして、メスは6ヶ月前後早いもので4ヶ月ぐらい
 オスは10ヶ月前後早いもので4〜5ヶ月ぐらいで蛹室と言われる
楕円形の部屋をこしらえます。部屋ができ、幼虫が黄色くなりしわができると
いよいよ蛹になる一歩手前です。
このころからが、1番デリケートなのでさわらずに見守ってあげましょう。
しわができて3週間ほどすれば蛹になります。
ここまでくれば成虫になるのも目の前です。
蛹になり温度にもよりますが1ヶ月ほどで蛹の色が黒くなってきます。
黒くなってきましたら1週間程度で羽化します。
羽化をしても、2週間ぐらいは体がとても柔らかくて、さわると死ぬ恐れがあります。
2週間ほどたちましたら、いよいよ掘り出しです。
小型スプーンで上からそうろと掘っていきましょう。
まだ成虫は弱いので掘っていく時に傷をつけないように注意しましょう。
成虫が出てきましたら、大きさを測りたいところですが、そこはぐっと我慢をして
ケースに湿らしたマットを敷き転倒防止の木を少し多めに入れたケースに
そっと移して上げましょう。
羽化日から1ヶ月ほどたちましたら、徐々にえさを食べだしますので、
えさを少し早目から入れてあげましょう。
えさを食べだしたら体は硬く固まっているので、いよいよ大きさが測れます。
このときの目安は、メスが46mmぐらい、
 オスは70mmを越していたらまずは上出来でしょう。
以上で簡単ながらオオクワ飼育は完結です。
まだまだ疑問点などありましたらトップページのメールのところより
質問等お寄せください。
解る範囲でお答えさせていただきます。
では最後までお読みいただきありがとうございました。

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